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“忘れ残りの記”または古家あるじの“譫言(うわごと)” 3 [古家あるじの“譫言(うわごと)”]

Ⅱ わが家の指定にまつわる聞き覚えのエピソード断―

                                           

 民家最初の指定にまつわる聞き覚え、忘れ残りの一つをまず記そう。指定に至るまでには色々な挿話があったようだが、幼い頃からいろいろと聞かされたエピソードの中で今も記憶に新しいのは、指定のための最終的な視察に来られた当時古建築学会の大御所的存在だった伊藤忠太博士が“この家は古くてモダンな家だね”と漏らされたという一言である。父は、よほど感銘深かったのだろう、いつも口癖のように語っていたものであった。